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NHKスペシャル「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」

以前、アップしてたんだけど、消してしまった。
マイドキュメントの奥から下書きが出てきたのでもう一回あげます。

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NHKスペシャル立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」
NHK総合 2009年11月21日22:00


立花隆は2年前膀胱がんを患っている
がん細胞は通常細胞とよく似ていて、いまでも病理医が経験を頼りに判別している
薬や機械ではがんは判別できない

立花隆ががんの発見後、記録のためにNHKに連絡
多発性の膀胱がん
多発性の場合は再発必至
およそ2センチのがん
がんの浸潤の程度が問題
がんが筋肉層に達していると膀胱の切除が必要、全身転移の危険性あり
内視鏡で患者が見ながら手術
がんは粘膜下層ぎりぎりで止まっていた
抗がん剤を使っても完治はほぼ無理

戸塚洋二 物理学者 2000年に大腸がん
全身に転移
脳に腫瘍3個
戸塚は抗がん剤治療の記録をブログで記載
抗がん剤投与で副作用
抗がん剤を5回変更
抗体薬 副作用強し 皮膚がエポトーシス(壊死)消化管に穴
なぜがん患者にはこうした選択肢しかないのか
取材の一ヵ月後、戸塚は他界

立花の知り合い、筑紫哲也、肺がんで他界
闘病中の筑紫に取材する直前
立花と筑紫は大変懇意、立花大変ショック

抗がん剤の歴史
ニクソン大統領のがん戦争宣言
莫大な予算でがん治す薬の研究
抗がん剤で完治が期待できるがん→国立がんセンターページ

ソラフェニブ 最新の抗がん剤
最新の抗がん剤、数ヶ月単位の延命率の証明しかできていない

立花は世界のがん研究者との対話を始める
第100回アメリカがん学会 世界最大のがん研究学会
がんの征圧には50年以上
35人のノーベル賞がん研究者→それはがんのほんの一部を明らかにしただけ

ロバート・ワインバーグ 初めてがん遺伝子を発見した


■第一章 がんとはいったい何か

1982年、がん治療の基盤となる研究を始める
38年間で、がんになる原因はわかってきた
ただ、治療はあまり進んでいない、想像以上に複雑でむずかしい
生きていること自体ががんを生む原因
細胞のコピーの際にコピーミスでがん細胞が生まれる
細胞の遺伝子間で複雑な連絡がコピーの際に行われる
RASという遺伝子が細胞を増やす命令を行うが、これが以上になるとがん細胞が増え続ける
パスウェーという連絡経路
分子標的役 以上信号をだすパスウェーを狙い撃ちし異状信号を抑制
しかし、別のパスウェーからがん細胞は信号をだすようになり、効果がなくなる

がんの取材すればするほど相手が只者でないという感じがする
全世界で進行するヒトゲノムプロジェクトでもまだ全容はつかめていない

立花、取材の間、3ヶ月に一度検査に通う
がんは人間の進化とともにある


■第二章 進化が生んだがん遺伝子

グレッグ・セメンザ
がんは増殖しながら血管を作って大きくなるが、一部には酸素がいきわたらない低酸素領域が存在し、通常では細胞は生きられない
がんの低酸素領域でHIF−1を使う
だんだんHIF−1の領域が広がる
HIF−1はがん細胞の生命力を高める
また、がん細胞が移動する能力を目覚めさせる
こうして生き残った細胞はさらに強くなり移動を始める→これが浸潤
これらの細胞は通常の抗がん剤などが効かなくなってしまう

HIF−1を取り除いて受精卵から培養→胎児が育たない
生まれたばかりでは血管がないため、HIF−1を使って育てる
がんにかかわる遺伝子には生命の進化にかかわるものが数多くある
HIF−1は100以上の遺伝子に影響を及ぼす

人類の進化に欠かせなかったHIF−1ががん細胞に詰まっている
がんは進化の中で獲得した数多くの遺伝子を保有している

3億年前の恐竜にがんが見つかった。

がんはなぜ転移するのか


■第三章 正常細胞の裏切り

ジェフリー・ポラード
マクロファージ→細菌など外から来た菌を食べる細胞 体を守る免疫システムの要
がん細胞のなかに大量にマクロファージが集まる
ポラードはマクロファージががんの進行を促進している
がんはマクロファージに導かれるように浸潤していた

体が傷つくとその箇所から危険信号を出し、マクロファージがよってくる
がん細胞も救援信号をだし、マクロファージをよび、傷を治すときと同じように移動を開始する
マクロファージは周囲の細胞を壊し、浸潤の通り道を作る

白血病細胞が正常細胞の裏に隠れる
正常細胞が白血病細胞に栄養を与えている

抗がん剤 実は正常細胞も壊していた

がんは半分自分で半分エイリアン、それが分離できない形で存在


■第四章 がんは生命そのもの

がん幹細胞説
マイケル・クラーク博士
がん細胞はすべてが同じというわけではない
がん幹細胞と見られる細胞をマウスに入れたらがんができたが、がん幹細胞とおもわれないがん細胞をいれてもがんできず
がん幹細胞は子孫を増やす、耐性のある細胞を生む
正常な幹細胞とにている
幹細胞は体に少数存在し、新しい細胞を日々作っている

がんが使う仕組みを、通常の幹細胞も使っている
そのため、破壊してしまうと正常な幹細胞も破壊してしまう可能性

京都大学 山本教授 iPS細胞 人工細胞 からだの再生能力
iPS細胞は遺伝子を使用している
再生能力はがんになるのと紙一重→再生できたとしたらがんになる可能性も高くなるのではないか
進化の選択→人間に再生能力がないのはがんの危険を減らすため

人類の半分ががんにかかり、3分の1ががんで死ぬ


■第五章 がんとどう向き合うか

日本がん治療学会で立花講演
がんの治療で、立花は抗がん剤の使用をしないことを公表
QOLをさげてまで過ごさない

鳥取の野の花診療所 徳永医師
これまで数千人の最期を看取る
がん患者の緩和ケア中心にほとんど往診

死に向かっていくと人間は変化する、体が死を自覚する
以外にそんな人は立派

人間は死の直前まで笑うことができる


立花の確信
立花が生きている間に人類ががんを克服することはない
自分はそう遠くない未来死ぬけど、だからといってじたばたする必要がない

すべてのがん患者が人生ののこりをがんとどう折り合いをつけるか考える

人間は死ぬ力を持っている、人間は死ぬまで生きられる
死ぬまでちゃんと生きることががんを克服すること
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がんって、患ってはじめて生を充実させることを考える病気なのかもしれない。
だって、死んじゃう確率が高いし、上記でもあるように、とはいえ死ぬまで「生きる」人もいる。

本来なら、QOLをどうやってあげていくか、末期がん患者でなくてもちゃんと向かい合うべき課題なのかもしれないのに、何も考えず過ぎていっちゃうんだよね。


今三十路。
僕はQOLをどうやってあげていこうか。