スキーとネットとロードバイクと旅。

群馬で自由人からリーマンになった恋する男の趣味に生きるブログ。

犬はイイ。僕は特に中型犬で、大人しい犬が好きです。よく躾られていると、本当に可愛くて、つい赤の他人が散歩してても話しかけてしまいます。

話しかけられた人から見れば僕は全く見ず知らずの三十路男な訳ですが、犬を可愛がっていると、会話も弾むもんです。犬の話題って尽きないのでね。

入社当時、会社の研修を受けました。リクルートの講師が来てレクチャーしてくれるタイプの、一種の新入社員研修。営業マンのスキルは専ら体系化されているから、テキスト上で理解する事自体は特段難しい事じゃないです。研修のその場では練習相手も同僚だし、緊張もしないしね。でも、コレがお客さんだと全く上手くいかなかったんですよ、最初は。今思えばなんでできなかったんだろうと思うほど、何を喋ったらいいか、わからなくなっちゃう時があって、結局相手のニーズも課題も聞き出せないままに商品説明をして終わる、というアボが続いたんですねぇ。
要は慣れの問題と思い数をこなしでどうにかなるかと考えた時もあったけど、それは違いましたね。当たり前と言われそうですが、アボイントメントは予定を抑えてもらった時から始まっているということに気付くかどうかが大事なんだと。相手の業種業界業態を調べて、競合他社とリーディングカンパニーを調べて、担当者のポジションとミッションを調べる。想定されるいくつかの課題点とそれに対するいくつかの打ち手を用意する。

ここまで準備しておけば、とりあえず最初のアボイントメントの七割は終わっていると思います。後は、準備して来た事を、実際の話す段階で必要に応じて出して行くだけ。

でも、席に座ってそんな話をいきなり始めるのはなんとも無粋、というか、初対面ならばアイスブレイクが必要なわけですよね。だから、ラポールをしろと、マニュアルではいう訳ですよ。

じゃあ、何を話せばいいかって言っても、全く関係のない話、例えば天気の話とか、食事の話とかしても、その場が和むだけで終わってしまいます。ベストなのは、あなたの会社の事、業界の事、よく知ってますよ、それについて色々打ち手を持ってますよ、と言うのを行間に匂わせるような、そんなラポールが望ましいでしょう。卑近なところから行けば、相手が小売ならその商品を身に付けて行くとか、日経新聞から当該企業のネタをひっばってくるとか。
つまり、その場を和ませつつ、話の本題につなげる様なラポールがいいわけです。

予備知識もなく乗り込んで行って、単に仲良くなるだけの、言わば冒頭の犬の雑談で終わるのか、リラックスさせつつも、その後につながる、言わばマラソンで言えば給水地点型のラポールになるのか。やっぱり事前準備が大切ですよね。

そして、裏を返すと、あらゆる業種業界業態に詳しくなればなるほど、事前準備に費やすコストが減ると言う事になります。あるいは、自分で調べなくても、詳しい人にまとめてもらってもいいでしょう。そう言う意味で、自分の頭と他人の頭を上手く使いながら、事前準備に費やす労力を減らして行く努力がラポール向上の一つの道なのではないかと、ふと思ったので、備忘録。